台風シーズン到来前にチェック!倒木被害を防ぐ対策と処理の手順

台風シーズン到来前にチェック!倒木被害を防ぐ対策と処理の手順
この記事を監修したアーボリストの写真

この記事を監修した人

吉川 和宏(Kazuhiro Yoshikawa)

特殊伐採のスペシャリスト

高校時代から土日に植木屋さんでアルバイトを経験し、自然との触れ合いを通じて造園業に興味を持つ。

高校卒業後はそのまま造園業の会社に就職し、経験を積む。

24歳の時に独立し、自らの造園会社を立ち上げる。

現在はマンションやホテル、ゴルフ場などの法人向けの植栽管理や、一般の植木屋さんでは対応が難しい特殊伐採をメインとしたサービスを展開し、多くのお客様から信頼を得ている。

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吉川 和宏

特殊伐採のスペシャリスト

高校時代から土日に植木屋さんでアルバイトを経験し、自然との触れ合いを通じて造園業に興味を持つ。

高校卒業後はそのまま造園業の会社に就職し、経験を積む。

24歳の時に独立し、自らの造園会社を立ち上げる。

現在はマンションやホテル、ゴルフ場などの法人向けの植栽管理や、一般の植木屋さんでは対応が難しい特殊伐採をメインとしたサービスを展開し、多くのお客様から信頼を得ている。

台風シーズンになると、強風による倒木被害が心配ですよね

もしも自宅の庭の木が倒れてしまったら、家屋や電線に被害が出てしまうかもしれません。隣家や通行人に被害が及んでしまう可能性もあります。

この記事では、台風による倒木の危険性や、被害を最小限に抑えるための事前の対策、そして万が一倒木が発生した場合の処理の手順をまとめました。

記事の内容を参考に、安全な台風シーズンをお過ごしください。

台風による倒木の危険性について

車の上に倒木

台風による倒木の危険性

台風は、強風と豪雨をもたらし、私たちの生活に大きな影響を与える自然災害の一つです。特に、強風による倒木は、家屋や車への損傷、停電、通行止めなど、様々な被害をもたらす可能性があります。

住宅街では、電線や電柱を倒壊させ、広範囲にわたる停電を引き起こすこともあります。

また、道路をふさいでしまうことで、緊急車両の通行を妨げ、人命救助の遅延につながるケースも少なくありません。

さらに、山間部では、倒木によって道路が寸断され、孤立してしまう危険性も潜んでいます。

倒木による被害

倒木による被害は、物的損害だけでなく、人的被害にもつながる可能性があります。強風で倒れた樹木は、凶器となり、通行中の車両や歩行者に直撃する危険性があります。

実際に、過去には、台風による倒木が原因で、死傷者が発生したケースも報告されています。また、倒木によって家屋が損壊した場合、その中にいる住人が負傷する可能性も考えられます。

さらに、停電が発生した場合、室内での熱中症や、医療機器が使えなくなることによる健康被害も懸念されます。

スクロールできます
被害の種類具体的な内容
物的被害家屋への損傷:屋根の破損、窓ガラスの破損、外壁の損傷など 車両への損傷:車体のへこみ、窓ガラスの破損など 電柱や電線の倒壊による停電 道路の通行止めによる経済活動の停滞
人的被害倒木による直接的な被害:頭部や身体への衝撃による負傷、圧迫による窒息など 倒木による二次的な被害:家屋の倒壊による負傷、停電による熱中症など

台風前の倒木対策

倒木

樹木や庭木の剪定

剪定のポイント

  • 風通しを良くするために、枝を間引くように剪定する。
  • 特に、樹冠部(木の頂上部分)は風を受けやすいため、軽くする。
  • 枯れ枝や弱った枝は、風で折れやすくなっているため、根元から切り落とす。
  • 太い枝を切る場合は、切り口が腐食しないよう、防腐剤を塗布する。

剪定時期

常緑樹:6月~7月、9月~10月
落葉樹:11月~3月

※樹種によって適切な剪定時期が異なるため、事前に確認しましょう。

支柱の設置

支柱の種類

スクロールできます
種類特徴用途
単管支柱安価で入手しやすい。比較的細い木に適している。
鋼管支柱単管支柱よりも強度が高い。太い木や、強風を受ける場所に適している。
木製支柱景観に馴染みやすい。庭木など、見た目を重視する場合に適している。

支柱の設置方法

  1. 木の幹から適切な距離に支柱を立てる。(木の高さの1/3~1/2程度の深さに埋め込む)
  2. 支柱と木の幹を、専用の支柱バンドや縄などで固定する。(8の字に巻くと、樹皮を傷つけにくい)
  3. 支柱がグラつかないように、しっかりと固定する。

飛散防止対策

ネットの設置

  • 強風時に枝が折れて飛散するのを防ぐため、木全体をネットで覆う。
  • ネットは、風通しの良いものを選ぶ。
  • ネットの固定は、ロープやワイヤーなどを使い、しっかりと行う。

ロープの固定

  • 特に背の高い木や、風で揺れやすい木は、ロープで固定する。
  • ロープは、木の幹を傷つけないように、保護材を使用する。
  • ロープの固定は、地面に杭を打ち込むか、建物の基礎部分など、強固な部分に行う。

台風で倒木が発生した場合の処理の手順

倒木

安全確認

倒木処理の前に、まずは安全確認を最優先に行いましょう。二次災害を防ぐために、以下の点に注意してください。

  • 周囲に人がいないことを確認する。
  • 電線やガス管などの損傷がないか確認する。損傷がある場合は、電力会社やガス会社に連絡し、近づかないようにする。
  • 不安定な場所がないか確認し、二次倒壊の危険性がないか注意する。
  • 作業は日中に行い、夜間や視界が悪い場合は無理に行わない。

状況把握と連絡

安全が確認できたら、被害状況を把握し、必要な連絡を行いましょう。

被害状況の把握

  • 倒木の規模(大きさ、本数)
  • 被害を受けた場所(道路、住宅、電線など)
  • 負傷者の有無

関係機関への連絡

状況に応じて、以下の機関に連絡しましょう。

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機関連絡先状況
警察110番人身事故が発生した場合、またはその危険性がある場合
消防119番負傷者がいる場合、または火災が発生した場合
電力会社各電力会社の番号電柱や電線が損傷している場合
ガス会社各ガス会社の番号ガス管が損傷している場合
市町村役場各市町村の代表番号道路の通行止めが必要な場合など

警察や専門業者への依頼

倒木が大きく、自分での処理が難しい場合は、無理に処理しようとせず、警察や専門業者に依頼しましょう。

警察への依頼

道路に倒木があり、通行の妨げになっている場合は、警察に連絡しましょう。警察が状況を確認し、必要に応じて道路の通行止めなどの措置を取ってくれます。

専門業者への依頼

以下の場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。

  • 倒木が大きく、自分での処理が困難な場合
  • 電線やガス管などの近くで作業する必要がある場合
  • 特殊な道具や技術が必要な場合

専門業者に依頼する場合は、費用や作業内容などを事前に確認しておきましょう。

自分で処理する場合の注意点

自分自身で倒木処理を行う場合は、安全に十分注意し、無理せず作業しましょう。また、作業前に必ず必要な道具を準備しましょう。

必要な道具

  • チェーンソー
  • 手袋
  • 保護メガネ
  • ヘルメット
  • 安全靴
  • ロープ

作業手順

  1. 周囲の安全確認 作業を開始する前に、周囲に人がいないか、電線やガス管などの危険物がないかを確認しましょう。また、作業中は周囲に人が近づかないように、ロープを張るなどして注意喚起を行いましょう。
  2. 枝の切断 チェーンソーを用いて、幹から枝を切り離していきます。太い枝から順番に切り、最後に細い枝を切っていきます。枝を切る際は、跳ね返りに注意し、周りの安全を確認しながら作業しましょう。
  3. 幹の切断 枝を切り離したら、幹を切断していきます。幹を切断する際は、倒れる方向に注意し、周りの安全を確認しながら作業しましょう。また、幹が太い場合は、数回に分けて切断するなど、無理のないように作業しましょう。
  4. 片付け 切断した枝や幹は、速やかに片付けましょう。道路に放置すると、通行の妨げになるだけでなく、事故の原因にもなります。また、私有地に放置する場合は、近隣住民の迷惑にならないように配慮しましょう。

上記はあくまで一般的な手順であり、状況によって異なる場合があります。不安な場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。

倒木処理後の手続き

手続きしてる人

倒木の処理が終わった後も、いくつかの手続きが必要です。状況に応じて必要な手続きを行いましょう。

保険会社への連絡

火災保険や住宅総合保険に加入している場合、倒木による被害が補償対象となる可能性があります。

保険会社に連絡し、被害状況を報告しましょう。保険金の請求に必要な書類や手続きについて確認します。

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補償内容説明
建物への補償自宅の屋根や壁などが倒木によって損壊した場合に補償されます。
家財への補償家の中の家具や家電などが倒木によって損壊した場合に補償されます。
片付け費用への補償倒木の撤去や修理に伴う費用が補償される場合があります。

保険会社への連絡時の注意点

  • 保険証券の内容を確認し、倒木被害が補償対象に含まれているかを確認しましょう。
  • 被害状況を写真や動画で記録しておきましょう。保険会社に提出を求められる場合があります。
  • 保険金の請求手続きについて、保険会社の指示に従いましょう。

罹災証明書の取得

倒木被害が公的な支援の対象となる場合、罹災証明書の取得が必要になります。市区町村役場に申請し、被害状況の調査を受けた上で発行されます。

罹災証明書の用途

  • 被災者生活再建支援金の申請
  • 固定資産税・都市計画税の減免申請
  • 住宅金融支援機構による災害復興支援の申請

罹災証明書の申請に必要な書類

  • 罹災証明書交付申請書
  • 本人確認書類
  • 被害状況を確認できる写真など

必要な書類や手続きは、お住まいの地域によって異なる場合があります。事前に市区町村役場に確認しましょう。

まとめ

台風シーズンは、いつ倒木被害に遭うとも限りません。日頃から備えをしておくことが大切です。剪定や支柱の設置など、適切な対策を講じることで、倒木の危険性を減らすことができます。

万が一、倒木が発生した場合でも、安全を第一に行動し、状況に応じて適切な処理を行いましょう。

また、倒木被害に遭った場合は、保険会社への連絡や罹災証明書の取得など、必要な手続きも忘れずに行いましょう。しっかりと備え、安心して台風シーズンを過ごせるように心がけましょう。

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